気まずい二人
気まずい二人/三谷幸喜(角川文庫,2001)
10年ほど前に、『月刊カドカワ』に連載された、三谷幸喜とさまざまな女性たちとの対談集。
お相手は、八木亜希子、十朱幸代、西田ひかる、桃井かおり、鈴木蘭々、森口博子、安達祐美など13人、14回。(単行本は1997年刊、顔ぶれも時代を感じさせる。)
実際には連載されたが収録されなかった回が2回、さらに相手が怒ってしまって連載すらされなかった幻の回もあるらしい。
対談といっても戯曲形式になっていて、普通の対談には収録されない、気まずい「間」や沈黙、お互いに話題を探そうと模索するありさまなどがあからさまに書いてあり、それがもどかしくもおかしい。作者のポリシーで(笑)をいっさい書いてないのも独特の雰囲気を出している。
普通の対談みたいにまとめに入ることもなく、なんとなくページが尽きたので終わり、というような放り出すような終わり方、何度もくり出される「枝豆と納豆」の話題、「呆然」とか「ガックリ」とか「ほとんど涙目」とか、対談者の表情をもろに描き出す「ト書き」の効果、すべてが相乗効果となり、かみあわない対話を側で見ているような臨場感がある。
早い話、対談の中身など、ないに等しい(身につく知識といえば「枝豆と納豆は同じ」であることくらい)。実に無内容な、多分実際に聞いていたらいらいらするだけで全然おもしろくないに違いない、話のはずまない対談ばかり。その「話のはずまなさ」を、逆にネタにして、笑える読み物にしたてている。
もっとも、この本を笑えるかどうかは、人によるような気もする。
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